徒然にゆびならし

趣味や好きな事(主に映画やダイエット体験談)を思うままに書き綴りたいと思うアラサー。

【映画・わたしの好きな歌】円盤にならない、けれど、ずっと好きな作品。(ネタバレあり)

私がイラストというものを描くにあたった原点である、さくらももこ先生の2作目の映画作品。

映画公開当時の私は、小学生でした。

「映画館に行く」という考えがまだ届かない年頃です。

私は大判印刷された大きな大きな漫画「わたしの好きな歌」を指差し

「今度の通信簿でいい成績だったら、コレを買って」

と一緒に本屋へ来ていた母に頼んだのを覚えています。

小学生の私は、読書が好きでした。今も好きですけど、あんなに図書室や図書館に行ってたのも好きこそなのだろうなと。

そして、通信簿の成績が良かったら好きな本を買ってもらえるというのがお約束でした。

大体はディズニーの大判サイズの絵本でしたが、高学年になると漫画や他のものに移行した記憶。

好成績を出し、無事に漫画を買って貰いましたが(今は処分してしまいました)それこそボロボロになるまで読み潰したと言っても過言じゃない。そして後日出たビデオも音飛びや画像の乱れが出るまで何度も観返していました。

 

 

さて、私の思い出話はそこそこにして、簡単ですがあらすじを書きたいと思います。

 

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あらすじ

音楽の教員、大石先生から教わった「めんこい仔馬」をいたく気に入ったまる子。

ある日、学校で「わたしの好きな歌」という題材で絵を描く事になり、めんこい仔馬をテーマにまる子は絵を描き始めた。

同じ頃、静岡の親戚の家に行く道中で、絵描きのお姉さんと知り合う。

何回か会ううちに家に上げてもらったり、恋人同伴で水族館へ赴いたりと仲を深めていく2人。

そして、まる子の絵画が完成。月日が経ち、その絵画は賞を受賞し、表彰状を持ってお姉さんの元へと向かうまる子だが、家の前で恋人とお姉さんを見かけて……

 

 

ここから先は、ネタバレ含みます。

ご注意くださいませ。

 

 

 

なんといっても音楽が多彩、見せ方も芸術的

様々な楽曲を使っているからか……円盤の道が閉ざされたとも言われているこの作品。

コミカルな絵柄やシックな曲調、どの楽曲もイメージにズバズバと当てはまっていき、もはや爽快の域。

わたし個人では、はまじが好きだと言っていた「買い物ブギ」が今でも忘れられない一曲。

トリ貝赤貝タコにイカ 海老にアナゴにキスにシャコ♪ 未だにそらで歌えます。カラオケで歌ったことは無いですが、多分きっと歌えます。

まるちゃんがロールスロイスに乗ってドライブへ行くあの歌も、とても好きです。

 

夢を諦めなかったお姉さんの未来

こないだ、神保町で一週間限定の映画上映があったのですが、もちろん観に行きました!

ボロボロになるまで読み潰していたあの時、きっと意味もよく分からずに読んでいたのかなぁ……と映画館で思い返しながら観ていました。

お姉さんは、絵の勉強をしつつコンクールの応募や路上で似顔絵を描いていると描写されています。そして、恋人から「結婚して、僕の地元である北海道に来てくれ」と言われて一度断りを入れました。

「僕との未来より、君は自分の夢を追うんだね」

とかそんな感じの事を言い、恋人はその場から立ち去るのですが、これは……

 

これは卑怯でしょ??!!

 

えっ、貴方お姉さんの夢とか今後とか全部全部諦めて牧場で馬の世話をしてくれって、中々勇気のある事を言ったね??!! 

 

「でも私は、東京でいろんな人に絵を見て貰いたい」

「北海道でも絵は描ける。来てくれ」

 

えーーーーーーーーマジかーーーーーーお兄さんマジカーーーーーー

確かに北海道でも絵は描けるしコンクールに応募もできるし言ってることは分かるけど

それ、結婚したら無理だよね??

牧場って……生き物を扱うところだよね……

そこに嫁いだお姉さんの未来って

早朝から馬たちの世話して、家のことやって、やっと夜に時間が少し出来るような環境ですよ……いや想像で言ってることだけど。

 

そんな中、きちんと入籍した後に作品を仕上げてコンクールで入賞したお姉さん、本当に凄いというか、旦那の理解があったのか、牧場の規模とか全然分からないで描き散らかしているのであれなのですが!!

とにかく、夢を諦めずに北海道まで行ったお姉さんが本気で凄い!!と改めて思いました。

 

当時は見ていて一切泣かなかったのに。

映画館でホロホロ涙が落ちてました。

まるちゃんがお姉さんの結婚式をジャングルジムから見て、泣かずに万歳していくところでは、私ら観客が代わりに泣いてる的な程に鼻をすする音があちこちから聞こえました。

涙腺が……本当に緩くなりました……

 

全然関係ないのですが

本筋にはあまり関係ないのですが、当時は気付かなかったことというか。

はまじ、関口、ブー太郎の3人で歌う「B級男子」ですが、あっ。あれ、

関口がレフティのベース持ってる……

という発見。多分あれはベース。いやただ何となく感動を覚えたというか

関口って左利きだったんだ??? という謎も残ってしまった。(右利きでもレフティ持ってるバンドマンはいるかと思いますが)

 

 

約30年ほど前(27年前?)の作品ですが、薄れずに記憶が鮮やかなのは、さくら先生の凄さというか。

私は!いつまでも円盤を待つ次第です!!