【新感染】は私が観た映画のトップ5に入る程の作品かと(ネタバレ、感想)
こんにちは、阪本です。
つい先日、母から「ブログ始めたんでしょ?見せなさい」と通告をもらいましたが、華麗にスルーしています。
さて、今年に入って試写会含めぽちぽち映画は観ていますが、今回は去年上映していた映画を書いていこうと思います。
映画好きの友人に「何も言わずに観てほしい」と布教しまくった時期が懐かしくも思えます。
こちらです、どどん。
新感染。ファイナル・エクスプレス
私の数少ないブログを見て頂いている方は「やっと書くのか」といったところというか、ずっと書きたいと思っていたのですが気持ちが昂まり過ぎて、ちょっと寝かさないとダメじゃない??状態でした。
ストーリー
とある企業にて腕利きのファンドマネージャーとして働いていたソグ。だが、仕事に没頭するあまり家族をないがしろにしてしまい、妻とは別居、娘のスアンにもあまり構えない日々。
そんなある日、ソグはスアンの誕生日に元妻のいるプサン(釜山)まで高速鉄道のKTXで向かうことに。
ところが、韓国中で謎のゾンビウイルスが蔓延し、ソグ親子が乗った列車にも感染した人間が乗車したことから、車内は大パニック。
ソグはスアンと共に、元妻のいる釜山まで無事に連れて行くことは出来るのか?この騒動の元凶とは何だったのか?
ざっくりあらすじマン。
このあらすじ書いてる時にも涙が浮かぶくらいなので、本当に好きなんだなと逆に自分自身
ちょっと引いています。
私は、韓国映画を観るのは初めてでした。
確か、新宿ピカデリーでデカデカとポスターが掲げられてあって、友人と「あー、あれ観てみたいんだよねー。ゾンビ映画みたいだし、ホラー枠には入らないかもだけどー」とポスターを指差しながら話していたのを覚えています。
で、ここで人生初の試写会応募というものをしました。ほんのお試し的なノリで。
それが見事に当たって、ワァイー!と友人を誘ってピカデリーまで行ったのですが、
「これってどんな話?」
と友人に当たり前のことを聞かれて、ハッとしました。
前情報が完全に「ゾンビ映画」としかなかったので、これはアカンーと試写会当日に劇場にあったチラシを見て、ここでやっと【へーー、韓国映画なのか】と知る始末。
このチラシを見て「アッ……」と友人と顔を見合わせてしまった。
「こんな絶賛されてると逆に怪しいな……」
更に「これで変な映画だったら本当にごめんよ……」と友人に謝るくらいに、始まる前から及び腰の私でした。
すみません、ほんとうにすみません。
マジ、オススメ! 絶対に観るべき!
この謳い文句、(個人的には)嘘偽りは無かったです。ほんとうに。
ゾンビ映画と言っても臓器や目玉が出てきたりするものでもない、そこそこにマイルド表現なのに襲ってくるゾンビがめちゃくちゃに素早くて、そこで怖さを覚えるくらい。
あとは、数で押せ!!と言わんばかりに大軍で襲いかかってきます。
「早く!早く逃げて!早く!!」と手に汗握るスリリングな描写が、息つく間もなくあるので鑑賞後の脱力感は半端なかったです。
そして、この特急列車には武器らしい武器がない。そんな訳で、途中下車するにも時間がかかるし、警察と言った助けが一切ない故に、素手やバット、噛まれないようにガムテープを腕に巻き付けてゾンビに立ち向かわないといけない勇敢さとか……
もう勢い余ってここのスペースで全部話してしまいそうです、やばいです。
そして、韓国映画お得意の泣かせる展開に一瞬観ていた私も
「あれ、これゾンビホラーじゃなかったっけ?! 何で泣いてんの?? えっ?!」
と脳みそが混乱していました。他の観客も、同様な混乱をしていたかと思います。
ゾンビ映画×感動モノとはミリとも思っていなかったので、不意打ちもいいところでした。ほんとうに。
ソグ親子を含む他の登場キャラも、とてもドラマティックな展開に進んで行くので、飽きる所はありません。
いつもには無いくらいの映画情報を前置きにして、ここからネタバレ、感想を書いていきたいと思います。
Blu-ray、DVDも有りますので、未視聴の方は良かったら是非観てから下はどうぞ!!
ソグパパ……ソグパパが、ほんとうに不器用で……
職場ではご飯を食べるのも儘ならないのか、ファーストフードの紙袋を乱雑に自分のデスクのゴミ箱に突っ込むシーンで、仕事の多忙さを見るというか。
せめて娘には……と誕生日プレゼントを買って帰るも、ついこの間上げたばかりのゲーム機を渡してしまうという失態。観客から「ああ……」みたいなため息が聞こえてきたのが印象的でした。(確か男性のため息だったと思います)
ソグの娘、スアンちゃん。本名もスアンと知り、すぐ覚えた私です。
この子が……本当にとても良い演技をするのです……初見で男の子かなって思ってゴメンよ。周りにちゃんと気を遣える、めっちゃ良い子なの……
スアンちゃんが泣くと私も泣くので、ほぼ泣きの連鎖反応的なことが起きてました。
今後の活躍を本気で楽しみにしてます!!
他の登場人物も書かないと!
書かないと!!!!!
サンファとソンギョンはご夫婦。
サンファは屈強な肉体の持ち主。でも妊婦でもあるお嫁さんのソンギョンに頭が上がらないというギャップがとても好きです。
随所で「サンファ、いい旦那だなぁ……」とニコニコしてた私です。
ソンギョンは、ゾンビ映画で言われる「お荷物キャラ」になってしまうかと思いきや、芯がとても強くて最高な嫁様でした。
この夫婦とてもすき!! サンファが先頭に立ってゾンビを倒して行く姿は「あっ、無理。この人には勝てない」と思ったくらいに勇ましかったです。
改めて素手の強さを思い知った。
ヨングクとジニは、高校生。
ヨングクの野球部の試合遠征に、ジニが付いて来るというサプライズ登場。
カップル手前というか幼馴染で腐れ縁。最高です。最高ですよ。ガールフレンドという表記でよいのかな?
ヨングクは、部活の仲間や他の人間にも思いやりを持てる好青年で、ゾンビになってしまった仲間に手を掛ける事を最後まで躊躇っていた、優しい高校生。いや、躊躇うよね。わかる。
私だって躊躇うわ。
ジニは、後半で「ゾンビよりも恐ろしいのは人間」という地獄絵図の渦中にハマってしまった可哀想なJK……
この時は「めっちゃ可愛いJKに、なんて扱いすんの?!!?」と一人でハラワタぐつぐつさせてました。
この子の迫真の演技も好きだなぁと。
インギル(姉)とジョンギル(妹)は仲の良い老姉妹。
いつも妹を心配する姉と、それに若干疎ましく思いながらも「仕方ない姉さんね」という妹。
突然「ゆで卵いる?」と姉が妹に言い出して
「韓国では、ゆで卵を食べる習慣でもあるのだろうか……」と真剣な顔で見てしまった私。
劇中で二人は離れ離れになるのですが、
インギルは、ゾンビの生々しい恐ろしさを間近で。ジョンギルは、人間が恐怖に感染されて助け合わないという恐ろしさを、各々で見てしまうという不運な運命の姉妹。
「姉さんは、私にいつも譲ってばかりで損ばかりして……」と言いながら起こした行動に、ガッツポーズをとった人は私だけじゃないはずです。
サブキャラにも、ちゃんと役割を持たせていて、作品に愛を感じました……。
ホームレスのおじさんや車掌さんにも、ちゃんと裏のお話があるので、気になった方は小説を読んで頂きたいです……
おっと。この人がいました。忘れてはいけない(ある種)重要人物です。
ヨンソクは、バス会社の常務。
先程から「ゾンビよりも人間の方が怖い」と何回かワードが出ていますが、その根元に立つのがヨンソクです。
正に鶴の一声を上手いタイミングでいう人間で、観客側のヘイト指数を上手い具合にガンガン上げていったおじさんです。
ゾンビよりも先に、コイツどうにかしないとダメじゃん。ここで全滅したら絶対に許さないよ??? と鼻息荒く観てました。
乗客の恐怖心をうまく煽って誘導させる。あーーーこういう人、絶対いるぅぅぅ!!
襲われかけている人間を捨て、現場の安全確保を必死にする人。分からなくもないけど!
【窮地において、味方はいとも容易く敵になる】という描写がスマートに描かれていて、手に汗握っていました。
こんな人にも小説では、ちゃんといい(?)お話が描かれているのです。
一周回って、同情の余地すら見えます。映画ではただただ自分のことしか考えていない自己中オッサンでしたから……
乗客は他にもいるのですが、名前が出ていて主だって動いていたのが上記の方々。
皆が皆、必死に走って生き抜こうとして、助け合ったり、衝突もままあったり、とにかく今までになかっただろう展開からの展開に、映画館で拍手して良いならしたかった……
そして、最後にここまで持ち上げるだけ持ち上げて、少しだけ下げます。
音楽……音楽がそこまで耳……というか印象に残らなかったのが……最後の最後にスアンちゃんの素敵な歌声に癒されたのに……
あと、ヘリからゾンビがボトボト投下されてたけど、よくその動画をアップできたなぁとか、細かいこたぁ気にすんなよ!的な事はありましたが!
頭空っぽで!!勢いで観て!!頼むから!!
余談ですが、試写会に一緒に観に行った友人と話をしたのですが
「ラストがあのオチだったからこんなにも絶賛だったけど、別のオチだったら星1.5とか微妙な数字を出してたわー」と言っていたので、全力で頭を縦に振った私でした。
そして、ちょっと今回の熱量が熱すぎたというか、次回からは通常通りにクールダウンしてお送りしたいと思います。
ここまで長々と書いてしまいましたが、読んでくださった方、ありがとうございました!
新感染は良いぞ。